高齢者ケアのやりがいと厳しさ

介護職はやりがいのある仕事ですが、全ての高齢者から感謝されるとは限りません。
一人一人に丁寧に接していれば、多くの人から感謝されるという理想を抱いている新人介護士は多いものの、必ずしもそう上手くはいかないものです。

例えば、認知症が進んでいる高齢者の場合、機嫌を損ねないよう接していたとしても、理不尽な怒りをぶつけられることは往々にしてあります。さらに、いくらお世話をしても、次会う時には忘れられている可能性だってあるでしょう。

それどころか、自分が介護されているという現実を受け入れられずに、介護を受けながら介護士に強く当たってくる高齢者も少なくありません。介護を受けてお礼を言ってくれる高齢者はもちろんいますが、それとは反する行動を取るお年寄りがいることも理解する必要があります。

また、同僚との関わりの中で足を引っ張られるケースもあるでしょう。
同じ職場に勤めている介護士と折が合わず、ギスギスした関係に悩まされる介護士は少なくありません。

これは、介護に限った話ではありませんが、職場の人間関係は仕事のモチベーションに相当な影響を与えてきます。ただでさえ、高齢者のケアで神経を使っているのに、同僚との間でも気を遣わなければならないのは、非常に苦しいものです。就いた後に後悔しないためにも、なるべく人間関係が良好そうな場所を選ぶことが大切です。

とはいっても、職場の雰囲気は就いてみないとわからないものです。今の職場にどうしても馴染めないと感じたときは、新たな介護施設へ転職することを考えましょう。